比較する場所
復元事例
2021年02月03日
建物の壁面は方角により太陽光や雨風の当たり方が異なるため、そこに張られているタイルの経年変化の度合いも比例して異なる。大規模修繕では見本焼きができたら、壁面にタイルをあてがい色をチェックすることが多いが、元見本を採取する壁面と見本焼きをあてがう壁面の経年変化の度合いが異なると、当然色は合わなくなる。
写真1
写真2
2枚の写真がある。写真1内の元見本Aを参考に見本焼きAを作成したが、お客様より色が濃すぎて合わないと連絡があった。多少の差はあるが、濃すぎることはないと思いながら現場での比較写真を送ってもらったところ、先方の言う通り見本焼きがかなり濃く見える。ただ、比較写真の元見本がやたら白く見えたので、元見本Aを洗ってみたら元見本Bのような色合いになった。タイルを採取した場所は汚れていたが、比較する場所が綺麗なため、色が合わないのだ。お客様には色が合わない理由を説明させていただいた。
元見本タイルをいただいた時にタイル表面に汚れがあった場合、そのまま合わせるのか、それとも綺麗な状態に合わせるか、どちらを希望されるかを確認する必要がある。