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復元事例

某文化財復元

復元事例
2020年12月02日

 とある文化財建築の床タイル復元の依頼をいただいた。数種類の形状が組み合わさり、模様を成している。全形状の金型を作ると金型製作費が膨らむため、今回は正方形からカットして八角形や小さな四角形を作ることとなった。納入前に張り付け位置を示したトレースシートに仮置きをして、バランスを確かめているところだが、目地は数ミリのほぼ突き付けなので、全体のバランス取りが難しい。加工屋さんで数ミリ単位の調整をしていただき、ようやくバランスが取れてきた。

 建物は明治末期~大正初期にかけて建てられたもので、西洋文化が徐々に日本にも浸透してきた時代だ。それでも海外製のタイルを内装に使用するのは、特段こだわりのある当主だからできたことであろう。そのデザインは今見てもポップでかわいい。竣工が楽しみだ。

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