タイル建築の文化財
活動日記
2016年08月30日
最近は、文化財に登録されるような歴史的建築物の補修タイルについて相談されることが増えています。特に昭和初期頃のタイルで”スクラッチ”と呼ばれるひっかき面が多くなっています。
先日も、部分補修を考えているとのことで、現地に出向いて調査をしてきました。
東海地区ではラジオCMで有名な酒造会社ですが、なんと「みりん蔵」、「住宅」、「社屋」の3棟が国の登録文化財に指定をされているそうで、老舗の貫禄が漂っていました。
社屋に施工されているタイルは、長年の風雨により傷んでいる箇所もありますが、全体としては風格のある素晴らしい建物でした。
しかし、文化財の建築物に使われるタイルを見ると、現代のコスト優先の造り方では考えられないような、手間の掛かかった凝ったタイルが使われていて感心します。
果たして、今建てられている建築物のなかに100年後に文化財としての価値が認められるものがどれくらいあるのか…